バランス感覚を鍛えるということ

先日あった少し嬉しかったこと。
ちょっとした仕事の報告書を書かなくてはいけない用事がありました。その仕事ってのは今まで全く携わったことのない領域の話だったので、仕事がきちんと出来ているのか非常に不安でした。また、こちらでかなり融通の効く業務だったので、その分責任もあることも不安の一因でした。
で、報告書を提出するメールの文末に「業務および報告書に関してお気づきの点などご指摘ください」と書いたんですが、相手先からの返信メールには「問題ないです。たぬきさんは全般的に判断がいいですよ」といった内容が書かれていました。とても嬉しかった。ただ不思議なことに、この嬉しさには不安からの開放以上のものがあったのです。
んで、なんでこんな自慢話(?)を書いているのかって、どうしてこんなに嬉しいんだろうと思ったからなんですね。結論から言ってしまえば、たぶんそれは、単に仕事をこなせたからじゃなくて、「バランス感覚を褒められたから」だと思います。

バランス感覚

色んな仕事や遊びがありますけど、全てにおいて重要なのはバランス感覚だと僕は考えています。勿論どんなものにも必要最低限のルールとか、定石とかはあるんですけど、それを把握した上で重要なことは、そういった「決まり」をどのようなバランスで使うのか、ということだと思うのです。
覚えれば良い「決まり」というのは覚えれば誰でも出来るんですが、その「決まり」をうまく適用するってのは中々出来ない。その為には「決まり」の本質的な理解と経験が必要になります。こういった理解や経験というものは、あまり明文化できるものではありません。質と量の両面で本人が積み重ねてきたものが意味をなすことなのです。厚みっていうのかな。
それだけに褒められると嬉しかったわけですね。社会的な生活から隔離されて生きてきた僕が、社会での経験を必要とするもので認められたことが。別に報告書が上手く書けたとか、そういう慣れればすぐ出来ることはどうでも良くて、判断自体を褒められたことが嬉しかった。まぁ人に褒められて喜んでいる内はまだまだなのかもしれないですけど、とりあえず自分の成長が実感できたのでした。
キレの良い鋭さはカッコイイですけど、泥臭い積み重ねってものにも魅力があるもんだ、という話でした。渋い。