自分に出来ないことを考えるより、自分に出来ることを考えること

成長というものは常に連続的、シーケンシャルです。現在の自分に見合ったものを学ばなければ学習効率は決して高くない。だから成長とは常に一歩先の自分に進むもので、現在の自分とかけ離れたものにいきなりなることはほぼ不可能です。
しかしながら、成長を実感する時というのは、往々にして自分の能力にひとつの断続を見つけた時です。あの時出来なかったことが出来るようになった、当時は考えられもしなかったことが当然のように考えられるようになった。連続的に変化する以外にないにも関わらず、断続的な変化を実感しなくては満足感が得られないのです。
あぁ今の自分には何か物足りないな、何か空虚だな、と感じることがあると思います。世界がくすんで見えることがあると思います。それは断続的に変化している自分、成長している自分を感じていないからだろう、と僕は思います。成長とは自分が主人公たる世界を一新することであり、世界を輝かしくするものです。
ただ、そこで成長をしようとして、現在の自分から断続しているものを学ぼうとするのは実は効率が悪い。確かに能力としては断続的なものが得られるでしょうが、今の能力からかけ離れたものを学ぶことは知識が定着しづらいため難易度が高く、また応用が効きにくいので能力を得た時のメリットが少なくなります。何より自分とかけ離れたものを探してきてそれに興味をもつと言うのはかなり難しいことです。
大きな視点で見れば、愚直に自分の裾野を広げていくのが実は最速で成長をする方法なのだと思います。現在の自分に物足りなさを感じたのなら、自分が出来ないことを見つめるのではなく、自分が出来ることを見つめてみるのがいいのではないでしょうか。