量が質に転化する瞬間

当たり前のように様々なところで見られる現象なんだけど、僕は名前を知らないし、思考の型として頭に入っていると便利そうなので形にしておきます。

互いに影響を与えあう物質があるとしましょう。それらの物質が、2個〜数個である内は大体予想できるような挙動をします。この数が段々と増えていくと考えてください。基本的には、個々の物質の挙動は変わらないので、数が増えてもそれらの挙動は大体予想できます。
ところが、物質の数がある一定の量を超えたとき、物質全体の挙動が大きく変わります。量が質に変化するのです

たとえば、脳を考えてみましょう。脳を構成する神経細胞は、電気信号を受け伝達するという機能しか持ちません*1。ところが、神経細胞が無数に集まることで、脳という全く新しいものに変わるのです。
他にも、インターネットなどもそうですね。個々の端末がつながっていくことでインターネットという全く新しい価値が生まれているわけです。また、twitterで教えてもらったのですが、国際政治学に「飽和点」という概念があるそうです。核兵器の数が一定に達すると意味が変わる、という概念らしいです。あと、ついったーも「フォロー数が変わると意味合いが変わる」といわれていますが、相互関係する人間が増えるからかもしれませんね。ちょっと飛躍かもしれませんが、知識の積み重ねが知恵に転化するというのもこの一つかもしれません。
数学的に成り立つ話である(らしい)こともあり、幅広く使える概念なんですね。

結語

きっと読んだ人ごとに「あ、これってそうだ」と思えるようなことがあるくらい広く使える概念だと思うのですが、名前が無いみたい(少なくとも僕は知らない)なので、書いてみました。こういう思考の型を意識すると思考が高速になる気がします。

*1:ちょっと語弊があるかな