ホリエモンとひろゆきが飲み会してた。

ホリエモン?何だか良く知らないけど、頭良くて先進的だけど悪いひとだっけ?」くらいの感想しか持ってなかったんだけど、意外と面白いおっさんだった(失礼)。
ワイン片手に居酒屋トークホリエモンこと堀江貴文さんとひろゆきさんの1時間ほどの対談です。堀江さんの本を宣伝するために3月にニコニコ生放送で流したもので、大体1時間くらい*1。なんか本当に2人が居酒屋で飲みながら話しているみたいでした。リンク張るけど別に見なくてもいいです。居酒屋トークだから。面白いけど。

『堀江貴文×ひろゆき緊急対談』part.1 エンターテイメント/動画 - ニコニコ動画
『堀江貴文×ひろゆき緊急対談』part.2 エンターテイメント/動画 - ニコニコ動画
『堀江貴文×ひろゆき緊急対談』part.3 エンターテイメント/動画 - ニコニコ動画
頭の切れる人同士の会談とのことなので楽しみに見たんだけど、ひろゆきさんはホストとしての仕事を全うするためなのか、あまりキレの良いことは言ってなかったなぁ。ちょっと残念。でもその分、堀江さんの話がたくさん聞けて面白かったです。
内容は結構多岐にわたるもので、何かライブドア事件のことと言うよりも、最近堀江さんが感じたこととか思っていることを話す感じ。「創価学会の人が定額給付金を全員寄付したらスゴクね」とか「弁護士儲かりすぎでしょ、不況知らずだよ」とか「NASAが宇宙に行くのはCM取るため」とか。
で、すごいなぁと思ったのは、どんな話も厚みがあること。話がどういう風に流れていっても、体験や知識に裏打ちされた話が出てくるんですよ。だから面白い。「私」があるから面白い(参考:文章力の無さに絶望した! - たぬきのねどこ)。勿論、堀江さんが話しやすいテーマをひろゆきさんが誘導しているから、というのもあるとは思いますが、そうだとしたって面白い話がポンポン出てくる。
やっぱり、経験っていうのはスゴいものだと思うんですよね。僕は若い(?)上に、あまり人付き合いを積極的にやってきたわけでもないし、結構狭い世界で生きてきた。だから、体験について話すというよりも、頭の中で考えたことを話すしかない。僕が面白いことを話すとしたら、それは理論としての面白さがほとんどになる。それはやっぱり空虚になりがちだし、人が面白いと感じる程度まで理論を考えていくということには多大なエネルギーを消費してしまいます。ところが、経験からくる言葉というのは、自然に出てくるものな上、含蓄に富んでいて面白い。
経験からくる言葉を全て鵜呑みにすべきだとは思いませんし、むしろ凝り固まった悪い慣習を排除するために、もっとロジカルに考えるべき、という意見が強くなってきていることも承知しています。でも、あんまり論理的に固執しないで、なんとなく経験論を聞くというのも必要なのかもなぁとも思ったのです。僕は年上の人の経験論を聞くときも、つい要素に分解したり、論理の骨子を捉えようとしてしまうのですが、とりあえず話を丸呑みにしておくということも出来るようになりたいなぁと思いました。
最近は論理が重要視される風潮に圧迫されて、なかなかおっさん達も肩身が狭く、経験論を語る場がないと思います。そういう場が残っているとしたら、辛うじて飲み会のときくらいでしょうか。飲み会なら、細かい論理を追いかけていくことが出来なくなって、経験論でもサクッと通っちゃったりします。論理的には自分で言葉に出来ない経験論でも、何となくで言うことが出来る。そういう意味で、上の動画でひろゆきさんと堀江さんの飲み会というのはとても面白そうで、僕も堀江さんみたいな沢山の経験を積んだ人と飲む機会があったらなぁ、と思うのです。
んで、動画に踊らされて本を買ってきました。

ひろゆき「え、ぜんぶ書いたんですか」
堀江「書きましたよ、これ」
ひろゆき「マジで?僕あのSPA!から本出したんですけど、あとがきしか書かなかったですよよ」
堀江「いや、いつもはそうなんだけどー、これ4年ぶりくらいに書いたの。ホントに書いたんだからコレ」

『堀江貴文×ひろゆき緊急対談』part.3 エンターテイメント/動画 - ニコニコ動画

堀江さんが直筆している上に、「すごい読みやすい」と動画中に堀江さんが言っていたので、この本にもライブドア事件の真相というよりも、考えや思想の話がよく書いてあるかと思いまして。で、いまんとこ半分くらい読んだんですが、論理的に分析するというより、ブログ読んでいる感じの軽い文で色々な話が書いてあります。1000円ポッキリ3時間くらいで面白いおっさんの話聞けるなら、飲みにいくより安いし短いし、お得ですよ。

徹底抗戦

徹底抗戦

*1:最近第2回生放送があったらしいですね