ネットの高速道路の代金も千円にする方法

インターネットによって学習の高速道路が整備された、とは梅田望夫さんがよく引用する羽生善治さんの言葉です(参考)。学習する為の情報が溢れていて、24時間どんな相手とも対局ができるという環境がインターネットによって整い、頑張れば個人でもあっという間にプロ直前まで成長出来る事、それを羽生さんは高速道路という比喩を用いて表わしています。
僕は全然プロレベルになるつもりは無いんですが、ちょっとやってみたいなー程度に、色々なことに手を出す事があります。先日のJavaScriptなんかもその例ですね。そんなとき、やっぱりインターネットは便利で、調べればオススメの本を教えてくれるし、初心者向けの内容であれば、誰かが解説サイトを作ってくれていることがあり、低いレベルにおいても学習することにインターネットは便利だなぁと思います。
ただ、そんな環境が整っているにも関わらず、それらの学習を受けるようになるためには結構エネルギーがいるんですよね。高速道路に乗ってしまえば速いのですが、乗るまでが意外と大変なんです。高速道路はあるものの、初心者にとってはその入り口がよくわからないんですね。で、その理由は何かというと、以下の3点じゃないですかね。

  1. 自分の要望にあったサイトを探すのが大変
  2. 1つサイトを見つけても、分からないところがあるので結局複数探さなくてはならない
  3. そもそも何に興味を持っていいか分からない

プロになるなら兎も角、「今日休日だし、何か勉強してみようかなー」程度の人間には、これらの関門を通過するのは中々に骨が折れることなのです
例えば、僕はXMLについて学習する時に「XML 入門」とGoogle先生にお願いしたのですが、検索結果として沢山サイトが出てくるんですね。いずれも入門用のサイトなのですが、初心者の僕にはそれぞれのサイトをある程度見てみないと何が出来るようになるのかが分からない。ですので、結局かなりの数のサイトを見て回ることになりました(1)。
また、良さそうなサイトを見つけても、途中でわからないことが出てきたら調べなくてはなりません。ある程度知識があれば分からないことを調べるのは大変じゃないかもしれませんが、初心者には中々に厳しい作業となります(2)。3については、何かやりたいことがあっても、まず何を学習すればやりたいことが出来るのかが分からない状態などが挙げられます。
折角高速道路があるのに使わないのは勿体ないので、初心者を高速道路の入り口に誘導する仕組みを作ってみたらどうでしょうか。具体案として「学習過程を書いたブログのまとめサイトを作る」というのはどうでしょう。

学習過程を書いたブログ

すなわち、webサイトや本を読みながら、学習していく過程をメモしたブログのことです。例を挙げると、以前書いたJavaScriptの学習では学習サイトの章ごとに学んだ事をつらつらメモったり、コードを貼っつけたりしていました。
ある程度知識を持った人が書いてくれた学習用サイトはとてもありがたいものです。ですが、それを読んで学びながら書いたブログというのも良いもので、あわせて読む事で幾つかメリットがあります。

  1. 調べる手間が省ける。学習サイトや本に(初心者には)分かり難い部分があった場合、ブログには調べた他のサイトへのリンクが貼ってある可能性がある。
  2. 自分にあった学習サイトか判断し易い。ブログはすぐに読む事が出来るので、学習サイトの概観が〓みやすい
  3. やる気があがる。これは気分的なものだけど、誰かと一緒に学んでいる事を擬似的にでも味わえればモチベーション上がるかな。

また、書くほうにもメリットがあります。

  1. 学びながら書いていくので頭が整理され易い
  2. 自信がない領域のことでも書きやすい。なかなか自信の無いことって、突っ込まれそうで書きづらいけど、そもそも初心者が学ぶ様子を書くというコンセプトなので堂々と書けます。

ブログのまとめサイト

で、こういったブログを集めたまとめサイトを作ります。それぞれのブログエントリには、「URL」「参考サイト(参考本)」「大雑把に学習すること」「対象読者」「成果物」「ブログの評価」の6つのパラメータがあると便利だと思います。特に、「対象読者」と「成果物」はまとめサイトを見る読者にとって便利な情報になると思います。「成果物」というのは、そのブログの作者が参考サイトを読んだ結果作れるようになったものです。これを見れば、どのくらいのものを作れるようになるのかの目安になります。
読者側のメリットとしては、「学習過程を書いたブログ」のところで挙げたもの以外に以下の点が挙げられます。

  1. 自分にあったサイトが探しやすい。同じことを学ぶにしても、「対象読者」「成果物」を自分にあったものにする事で、効率的な学習が出来ます。
  2. 興味が拡がる。初心者用のブログがたくさん集まれば、適当にそのまとめサイト内を見ているうちに興味を持つ事が見つかるかもしれません。また、自分がやりたいけどどうすればいいのか分からないことのヒントも出てくるかもしれません。

筆者側のメリットとしては、「目立たないエントリを目立たせることができる」ことが挙げられます。上のようなブログは、自分が学ぶ過程を書いたものなので必然的に読者層が限られます。そのとき、このまとめサイトに載せることで、その少ない読者層にアピールすることが出来ます。

じゃあ作ろう

以上のように、「学習過程ブログのまとめ」はかなり需要があるのではないか、と思います。というか、僕がほしい。ただ、僕にはまだ作る技術がありません。今後学習して作ろうとは思っているのですが、とりあえずメモがてら書いてみた、という竜頭蛇尾な結論になってしまいました。